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変な人にイライラするあなたへ——人間関係の悩みが消えない本当の理由
人と関わるなかで、「あの人は変だ」と感じる瞬間は、誰にでもある。
職場でも、街中でも、あるいは身近な関係のなかでも、どうしても理解できない振る舞いに出会うことがある。
そして、そういうとき、心は静かにざわつく。 「あの人はおかしい」「なぜあんなことをするのか」と。
それは、ごく自然な反応である。 むしろ、日常の中で誰もが繰り返している、ごくありふれた心の動きだろう。
だからこそ、この話は、どこかで思い当たるものがあるはずである。
たとえば、街で見かける人。 鮮やかすぎる色のブルゾンに、大きく目立つスニーカー。 本人はどこか満足そうで、自信さえ感じさせる。
その姿を見たとき、心のどこかで「センスが悪い」と感じてしまう。 あるいは、日々お経を唱えていると言いながら、ふとした場面で非常識な振る舞いをし、平然と人をけなす人に出会うこともある。
そのとき、私たちは思う。 「どうしてこんな人がいるのか」と。
しかし、その感覚の中には、ひとつの前提が含まれている。 それは、「自分のほうが正しい」という前提である。
「変だ」と感じた瞬間、すでに心の中では上下が決まっている。 相手はどこか劣っていて、自分はそれを見抜いている側にいる。
その静かな優越が、違和感というかたちで立ち上がってくる。
だが、その構造は、思っているよりも深い。
人は、相手を見ているつもりで、実は自分の内側を見ていることがある。 これは単なる比喩ではなく、関係の中で起こる実際の現象に近い。
「なぜあんな服装をするのか」と思うとき、そこには「自分はそうはしない」という感覚がある。 だが同時に、「そうしたい衝動」や「目立つことへの関心」が、どこかに潜んでいることもある。
あるいは、人をけなす人を見て嫌悪を感じるとき。 その嫌悪の奥には、「自分はそうでありたくない」という願いとともに、 実際には日常のどこかで、似たようなことをしている自分の影がある。
それは、はっきりとした行為ではないかもしれない。 しかし、心の中で誰かを軽く扱ったり、評価したり、距離を置いたりする動きは、決して珍しいものではない。
つまり、「変な人」は、完全に外側の存在ではない。 どこかで接続されている。
鏡は、いつも一方通行ではないのである。
「変な人をなんとかしたい」と思う気持ちは理解できる。 だが実際には、他人を変えることはほとんどできない。
言葉を尽くしても、態度を改めても、相手は変わらないことが多い。 むしろ、関係はこじれ、心の中に疲労だけが積もっていく。
これは、単に努力が足りないからではない。 そもそも方向が異なっているのである。
人は、自分の内側で許していないものに対して、外側で強く反応する。 だから、相手を変えようとすればするほど、自分の内側の未解決な部分が刺激され続ける。
結果として、同じような違和感を持つ相手に、繰り返し出会うことになる。
それは偶然ではなく、ある種の引力のようなものだ。 まだ整っていない部分に、出来事が触れてくる。
では、どこに転換の可能性があるのか。
ひとつの入口は、「ミラーの法則」と呼ばれる考え方である。 目の前の相手は、何らかの形で自分の状態を映している。
もうひとつは、「黄金律」である。 自分がしてほしいことを、まず自分が行うという原則。
この二つは、どちらも外側ではなく内側に働きかける。
相手を見て「変だ」と思ったとき、そのまま反応するのではなく、少しだけ立ち止まる。 「自分は今、どのようにこの人を見ているのか」と。
そこに、わずかでも蔑む気持ちがあるなら、それをそのまま認める。 否定も正当化もしない。
その上で、「もし自分が同じように見られていたらどう感じるか」を想像する。 そして、「自分はどのように扱われたいか」を思い出す。
この小さな転換が、関係の質を変えていく。
外側の出来事はすぐには変わらないかもしれない。 だが、受け取り方が変わることで、現れてくる世界は確かに変わる。
「なぜあの人はこうしないのか」と思うとき、そこには期待がある。 「こうあるべきだ」という無意識の基準である。
しかし、その期待の多くは、本来は自分自身に向けられるべきものでもある。
丁寧でありたい。 誠実でありたい。 人を傷つけないでいたい。
そうした願いは、まず自分の行いとして整えられる必要がある。
それが整わないまま、外側に求めると、違和感だけが増えていく。
逆に、それを自分の側で静かに実践し始めると、不思議なことに、出会う人や関係の質が変わっていく。
無理に誰かを変えたわけではない。 ただ、自分の内側の重さが少し変わっただけである。
「変な人」は、どこにでもいる。 そして、誰かにとっての「変な人」は、自分である可能性もある。
そう考えると、この問題は急に個人的なものになる。
だからこそ、外側に答えを求め続けるよりも、内側に少しだけ視線を戻すほうが、結果として穏やかな変化をもたらす。
イライラするのも、違和感を覚えるのも、無理はない。 日常の中で、誰もが感じていることだからである。
ただ、その感覚をそのまま相手に投げるのではなく、 一度、自分の中で静かに受け止めてみる。
そうすると、少しずつ見え方が変わってくる。
「ああ、そういうものなのだ」と。
修生会
住所 兵庫県姫路市白浜町甲2379 電話番号 079-245-0780 アクセス 白浜の宮駅より徒歩10分
26/04/09
26/04/06
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