宗教と社会はどこで交わるのか ――兵庫県宗教連盟役員会、不活動宗教法人対策会議に見る、現実と希望の接点

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宗教と社会はどこで交わるのか ――兵庫県宗教連盟役員会、不活動宗教法人対策会議に見る、現実と希望の接点

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2026/03/21 宗教と社会はどこで交わるのか ――兵庫県宗教連盟役員会、不活動宗教法人対策会議に見る、現実と希望の接点

やわらかな日差しが差し込む、春の入り口のような一日であった。 去る3月11日、神戸・中央区の本願寺神戸別院――通称「モダン寺」の一階ホールに足を踏み入れると、外の明るさとは対照的に、会場にはどこか引き締まった空気が漂っていた。

令和7年度兵庫県宗教連盟役員会、そして不活動宗教法人対策会議。 毎年恒例の役員会でありながら、そこには常に時代の変化が色濃く映し出される。

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もっとも、顔を見渡せば、見慣れた方々ばかりである。 兵庫県佛教会、兵庫県神社庁、天理教、キリスト教などなど――宗派を越えて集う人々が、休憩時間には自然と輪をつくり、あちらこちらで談笑が生まれている。その光景には、宗教の違いを越えた、ある種の「共同体の温度」が確かに感じられた。
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しかし、会議が始まると、その空気は一変する。
高い天井の部屋で、名札の通り席に座る。彼方の方々と、司会に従って、マイクロホンをもって、質疑が行われる兵庫県宗教連盟役員会。その役員は、近畿宗教連盟の役員を兼務しているが、それぞれの都合で肩書の表現が異なっていることが扱われた。
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兵庫県の主催で不活動宗教法人対策会議が開催される。昨年と同様であった。「不活動宗教法人」は、現代的課題であった。 県からの報告によれば、礼拝施設そのものが消滅した例は、昨年度から今年度にかけて増えてはいないという。だが、国の基準変更により、数字上は増加しているように見える――この事実は、現実の把握がいかに制度に左右されるかを示していた。
さらに印象的であったのは、専門家の現場感覚である。 県が「弁護士や司法書士、税理士などの専門職を活用するように」と呼びかけても、そもそもその費用を負担できる体力がない法人が多い――弁護士は、淡々とした口調の中に、現実の厳しさをにじませていた。
理論と現場の間に横たわる溝。 制度としての「あるべき姿」と、現実に存在する「できる範囲」との乖離。
大学教授は当日欠席となり、県職員がレジメを代読するかたちとなったが、そのことすら象徴的に思えた。 知の整理と現場の実相が、必ずしも同時に存在しないという、この問題の構造を、どこか静かに映し出しているようであった。
そして私は、ふと感じていた。
宗教的活動とは、本来、人の祈りや生の意味に関わる営みである。 一方で、宗教法人は社会制度の中に位置づけられ、法的・組織的な責任を負う存在でもある。
この二つは、同じ方向を向いているようでいて、決して完全には重ならない。 むしろ、ときに異なるベクトルを持ちながら、かろうじて交差しているのではないか。
その交差点に、今、私たちは立っている。
それでもなお、希望はあると感じた。
異なる宗教の担い手たちが、同じ課題について率直に意見を交わし、現実を共有しようとしている。 そこには、単なる制度対応を超えた、「宗教が社会の中でどう在るべきか」を問い直す意志が確かに存在していた。
兵庫県単立宗教法人連合会の会長として、また兵庫県宗教連盟の理事としてこの場に身を置きながら、私はあらためて思う。
宗教と社会は、もともと一つではない。 だからこそ、対話が必要であり、理解が必要であり、そして何より、つなぎ続ける意志が必要なのだと。
その営みの中にこそ、これからの宗教の可能性がある。

 

 


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