令和三年 阪神淡路大震災、東日本大震災追悼の集い式辞

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令和三年 阪神淡路大震災、東日本大震災追悼の集い式辞

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2021/01/20 令和三年 阪神淡路大震災、東日本大震災追悼の集い式辞

 

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令和三年 阪神淡路大震災、東日本大震災、追悼の集い式辞

本日、ここに、阪神淡路大震災、東日本大震災追悼の集いを執り行うにあたり、それらの震災や津波でお亡くなりになりました多くの方々の御霊(みたま)に対し、謹んで哀悼の意を表します。
これまで、思いのある方々の参集を得て開催させていただいてきたこの追悼の集いですが、今回は、新型コロナウイルス拡散防止のために、皆様方にご自宅でお祈りをしていただく運びとなりました。地震、津波ばかりが大きな災害ではなく、疫病のはやりが、この行事の姿を変えることになりました。
平成七年一月十七日の早朝の地震により、阪神間から淡路島にかけて多くの被害がありました。家屋やビルディングが倒壊し、六千四百人あまりの方が、家屋や家具の下敷きになり、短い時間のうちに圧死され、また、火災で、お亡くなりになった方もいらっしゃいます。それから、二十六年経ちました。
平成二十三年三月十一日の午後に宮城県沖を震源とした大規模の地震と、それによって生じた大津波で、一万八千人あまりの方がお亡くなりになり、また行方不明となられています。また原子力発電所の大きな事故を引き起こしました。それから十年になります。
阪神淡路大震災で、私は、神戸の住まいを離れました。部屋の中で、家具が倒れ、いろいろな物が床に散乱しました。その部屋にいられないと、暗がりの中で考えました。多くの人が、冬の、まだ夜の明けないそのころに表に出てきていました。ラジオを持ち出している人もいましたが、その地震についての何の情報も得られません。
ひとしきり様子を見たのち、自分で正しい判断をしているつもりで、冷蔵庫のリンゴをいくつも持ち出そうとしたのです。また、徒歩で六甲山に向かおうとしたのです。生き延びようとしながら、そうではない振る舞いをするのです。
大きな揺れの中で崩れてしまった部屋の秩序といっしょに自分の生きる理由も崩れてしまったのです。
空が明らみ、真近の友人と部屋を出ました。正常に営業できる状況ではないはずの店で食事をさせていただきました。徐々に状況が分かってきました。公共の交通機関は動かず、道路のあちこちが使えないらしい、消防士さんが活躍し、他方で付け火をしているという噂が立っていました。あるいは、お互いさまということで、儲けを度外視して、お世話をなさる方がいる一方で、この機会とばかりに儲けようとする人も見かけました。
日常は、なにから何までもあたりまえのことがあたりまえに機能している状況だったと、不具合が出て、気づくことになるのです。
動きのとれないその地を離れ、出雲、津和野、岡山で三週間を過ごし、その後、二年間、明石の友人のお宅でお世話になりました。
それまでの自分を失ったことで、新たな自分と、新たな思い出をいただくことになります。大きな学びや気づきを得ます。そして、言い尽くせないほどの感謝を感じさせていただくことになるのです。
歴史の中のわずかな時間の中で見せた人の営みが、叡智で知られる様相を、のちに見せたのです。私たちの及ばない大きな流れの中で、一人ひとりの思うところが、何年もたってその結果を見せるのです。
本日、阪神淡路大震災、東日本大震災でお亡くなりになった方々の慰霊や供養を神さまのおわすこの場で、行わせていただきました。祈りが、 お亡くなりになった方々に働きかけ、お喜びいただくことが、私たちの生かさせていただく糧なのです。
大きな災難でお亡くなりになった方々の中には、人の魂のありようを失い、数週間後の慰霊では、何者とも分からない姿で立ち現れられる方もおられました。数か月、あるいは何年の時間で魂は、浄化し、本来の姿に立ち返ろうとします。突然の災害が生命を失わせたかに見えても、その魂が、現実に及び、思い残したことを生きている私たちを通じて成就させようと働くのです。
ここ、兵庫県姫路市において、本日の集いに臨み、大きな自然災害によって生じた大きな苦難の解決が、今後、大きな苦難を招かないように、また不測の事態によって負った心の傷を、どなたもが安心して治癒できる社会の実現に取り組 計む必要を、私は再確認しました。
貴い犠牲を日本の未来に活かすために、私たちのだれも使命を果たし、心ゆたかな社会の実現に勤(いそ)しみ勤めることを、御霊(みたま)の前にお誓い申し上げます、
終わりに、阪神淡路大震災と東日本大震災でお亡くなりになられた方々のご冥福と、ご遺族並びに被災者の方々の今後のご多幸を心からお祈りし、併せて関係者の皆様方のご健勝をご祈念申し上げます
令和三年年一月十七日

修生会 会長 中澤鳳徳

 

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keesluisingによるPixabayからの画像
  

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